毎日慌ただしく生活をしていると、つい後回しになるのが「お金」の問題。
そんな中でも、
何かのタイミングでふと不安になること、ありませんか?
「周りの人たちは、お金の計画ってちゃんとたてているの…?」
「どのくらい貯蓄があれば大丈夫なんだろう…。」
「将来に向けて、預金以外に特別な事をしているのかな…?」
仲の良いお友達でも、なかなかお金の突っ込んだ話ってできませんよね。
だからこそ、気づいたときには疑問だらけ。
今日はそういった、人にはなかなか聞きづらいお金に対する「3つのギモン」を
ママFPくみこがお答えします!
みなさんの不安が少しでも解消されますように^^
【ギモン★1】 みんな、将来のお金の計画ってちゃんとたてているの?
ズバリ!!
現在はまだ行動していなくても、「70歳以上」を除いた約9割の世帯が
“生活設計をたてることの重要性を感じている”ということが、
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世論調査〕(2019年/令和元年)出典の「生活設計の策定状況(2019年/令和元年)のデータで分かるんです。
“子どもが義務教育を終えるまでは、親としてしっかり教育資金の準備をしてあげたい。”
そう思われるママも少なくはないと思います。
だからといって、将来のことばかり考えていては今の生活が回らない。
これも事実。
毎月、毎年の家計をやりくりすることに意識がいって、
なかなか先を見越した貯蓄って難しいんですよね。
なんとなくお金を貯めている人って意外と多いものです。
ではそんな子育て世代、どのくらいの人がしっかりと計画を立てているのか、下の表で見てみましょう。
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世論調査〕(2019年/令和元年)
「生活設計の策定状況(2019年/令和元年)を元に筆者作成
実はどの世代も、約3割はすでに『生活設計を立てている』状況です。
この表には記載されていませんが
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世論調査〕(2019年/令和元年)によると、
20代については3~5年先まで、30~70歳以上について10年先までを策定期間としている割合が最も多いです。
働き盛りである20~50歳代の半数以上は、『生活設計を今後は立てるつもり』と回答しています。
意外にも、今現在の段階では計画していない世代も多いようです。
ですが、
“低金利の長期化”、 “将来の年金問題”、
さらには物の値段が上がりお金の価値が目減りしていく“インフレリスク”……。
こういった将来を不安にさせるワードって、よく耳にしますよね。
このことからも、現時点で既に行動できているかどうかは別として、
“生活設計をたてることの重要性を感じている“ということがこの表で分かりますね。
子育て世代についても、約3割はすでに資金計画をたてている状況ですが、
残りの半数以上のママたちも、
将来の資産形成への重要性を理解し、今後計画していく段階にあるようです。
【ギモン★2】 みんな、どのくらいお金を貯めているの?
ズバリ!!
全年齢の金融資産保有額の平均は1,139万円。
「え、そんなに!?」と焦りを感じているママも少なくないのではないでしょうか。
将来の計画は立てていきたいけど、実際なかなかうまく貯蓄ができていないという家庭も多いはず。
自分の家の貯蓄額は、
平均より上、下?それとも普通?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[2人以上世帯調査](2019年/令和元年)より作成した、
年代別での保有金融資産の平均額をみてみましょう。
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世論調査〕(2019年/令和元年)
「金融資産保有額(二人以上世帯・世帯主の年代別)(2019年)」を元に筆者作成
やはり子育て世代である30~40代は、教育費や住宅ローンなど出費が重なるせいか、
50~70歳以上に比べると金融資産額に差が出ているように思います。
全年齢の平均額1,139万円というのは、
子育てが終わった50~70歳以上の世代が平均額を押し上げている数字のようです。
しかし、それでも30〜40代の平均額はしっかり500万円以上という結果。
子育て世代は、子どもが公立・私立どちらの学校に通うか、大学では一人暮らしをするのか、
マイホーム購入時は頭金を出すのか、老後にはどのくらいお金を残しておくか…。
まだ決まっていない未来が多く、且つそれにかかる費用も選択する結果によって大きく異なります。
各家庭によって家族構成や収入などが違うのであくまでも平均額ですが、
子育て世代については、このような将来を見据えてある程度は備えておこうと考えている家庭が多く、
全体の平均額には及びませんができる範囲でしっかり貯蓄もしているようです。
【ギモン★3】 保有金融資産って、みんな預金してる?それとも何か別のもの?
ズバリ!!
全体の約4割が預貯金で保有しています。
投資信託・株式・債券でお金を増やしているのはわずか2割という結果に。
上記表での「金融資産」というのは、現金や預貯金だけに限ったものではありません。
万が一に備える保険や、株式や債券、投資信託のように
いわゆるリスク商品という価格変動を伴う商品も含まれます。
では、各家計における金融資産構成はどのようになっているのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[2人以上世帯調査](2019年/令和元年)
「1世帯当たり種類別金融商品保有額(2019年/令和元年)をもとに、全年齢の資産構成割合を見てみましょう。
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世論調査〕(2019年/令和元年)
「1世帯当たり種類別金融商品保有額(2019年/令和元年)を元に筆者作成
全年齢では、預貯金が約4割、保険が約3割、株式・投資信託・債券については合計で約2割です。
この表には記載されていませんが
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世論調査〕(2019年/令和元年)によると、
20~30歳代は他の世代に比べて一番預貯金の割合が大きく約5割を占め、保険は3割前後。
40歳代の預貯金は平均と同じ約4割で20~30歳代に比べて少ないですが、その分保険が約4割と、手厚く準備しているようです。
20~40歳代の有価証券(株式・投資信託・債券)の保有率は1割前後。
一番保有率の高い70歳以上の2.5割という数字に大きく差が出ました。
子育て世代は、他の世代に比べて価格変動商品の割合は抑え、
預貯金や保険等万が一に備えたかたちでの保有が多いようです。
【番外編】 日本とアメリカを比べてみよう
これまで日本の平均データを用いて分析してきましたが、
ここからは番外編ということで、少し日本とアメリカで比較してみましょう。
なんとアメリカは、金融資産全体で預貯金の保有率が約1割。株式は約3割を占めます。
え!?
日本は預貯金の保有率が約4割で、株式は約1割でしたよね?
この圧倒的な差はいったい何が原因なのでしょうか。
それは安定志向の日本人の気質というのもあるかもしれませんが、
アメリカは学校で金融教育を受けます。
そうすることで小さい頃から金融知識に自信がつき、お金に関する苦手意識が生まれません。
このようにしっかり知識を習得することで、
将来に向けてお金を増やしたりまたは万が一に備えたりと、
必要に応じて適したお金の置き方を選択することができるのです。
子育て世代のみなさんは、まだまだこれから長い人生が待っています。
今からでも少しずつ知識をつけることでお金への意識を変えることができます。
まずはお金について「知る」ことから始めてみませんか。
それが重要です。
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ここまで様々なデータを用いて
「他の人はどうなんだろう」というギモンに迫ってみましたが、いかがでしたか?
日本全体の平均を比較したり、他人と比較することは意味がないことだという人もいます。
ですが、基準になる指標がなければ、いくら目標にすればいいのかの検討がつきませんよね。
やりくりできずモヤモヤとしたら、もっと周りの世界を見てみましょう!
今回のように気づきと、次の目標が見つかるはず。
家計は自分とお財布との見つめ合いですが、いかに楽をしてお金を増やしていけるか、
次回はそんなコツをお伝えしていきたいと思います!
次回もお楽しみに♪
【 ママFPくみこでした 】